舌下の銀貨

雪の礼拝堂前で、マレク・ザヴィシュは銀貨を舌の下へ入れた。

死者が川を渡るための銭だ。生者には、喉を冷たくするだけだった。向かいのオンドレイ・クルナも同じように口を閉じる。決闘の間、命乞いも罵りもできない。

二人の間には、三枚目の銀貨が置かれていた。

それは半年前、傭兵隊長の死体から消えたものだった。隊長は左脇を一突きされ、銀貨だけ抜かれて雪へ捨てられた。隊は崩れ、二人は浪人になった。隊長は粗暴だったが、冬営では兵の靴を自分で縫った。裏切る噂も、給金を持ち逃げする噂もあった。死後は善人にも悪人にもなれたため、残った者は都合のよい方を信じた。

城伯は言った。

「隊長を殺した方でもよい。勝った方を雇う」

正義ではなく、使える腕を買う男だった。北門には敵の破城槌が迫り、夜明けまでに傭兵をまとめる者が要る。殺人者でも隊を動かせば雇う。無実でも負ければ雪へ捨てる。それが城伯の秤だった。オンドレイは三枚目の銀貨を見ても眉を動かさなかった。だが喉だけが一度上下した。舌下の銭が歯へ当たる音を、マレクは聞いた。

開始前、マレクは足元の三枚目を蹴り上げた。

銀貨はオンドレイの顔へ飛ぶ。

オンドレイは反射で左手を出し、受け止めた。

普段、彼は右で剣を抜く。酒席でも食事でも右手しか使わず、左は傷んでいると偽っていた。だが落ちる金を取る手だけは、身体の嘘を聞かなかった。

鐘が鳴る。

オンドレイは右手で剣を抜き、正面から打ち込んだ。マレクは受けながら、わざと右側を空ける。

オンドレイが間へ入った瞬間、剣を左へ持ち替えた。隊長の左脇を刺した角度が戻る。

マレクは待っていた。柄頭で左手の指を潰し、刃を落とさせる。自分の剣をオンドレイの顎下へ止めた。

二人は銀貨を舌に入れたまま、しばらく見つめ合った。

オンドレイが口を開く。銀貨が血と一緒に雪へ落ちた。

「隊長は、俺たちを売るつもりだった」

「だから殺したか」

「だから先に売った」

浪人の弁明としては、よくできていた。

マレクは剣を引き、三枚目の銀貨を拾った。城伯は罪を裁かず、腕だけを見た。

「北の跳ね橋を下ろせ」

その命令が、城壁の上から飛んだ。