第840話 第十二章「次の客員席」後編

 客員席の改装試験には、マオ・ケルンが来た。

 ティアと一緒ではない。

 学院の混成救難班から、設備利用者として来た。

「座る前に、触っていい場所を聞く」とハル。

「成長」とマオ。

「褒めてる?」

「事実」

 マオは装具を自分で固定し、座面へ移る。

 最初の設計は、失敗だった。

「高い」

「二センチ?」ロロ。

「四」

「測った?」

「座った」

「感覚測定!」

「利用者測定」

 右側の肘掛けは、マオが身体を移す時に邪魔になる。

 安全帯は、両脚が同じ方向へ曲がる前提。

 荷物網は、座る者が自分で背後へ手を伸ばせる前提。

 緊急解除輪は、左手の長い指でなければ届かない。

「俺たち用だった」とハル。

「あなたたちの中でも、誰用」とマオ。

 全員が見る。

 座面の高さ。

 左肘掛け。

 右手解除。

 長い脚。

 軽い荷物。

「カイル」とロロ。

「王太子席だったのか」

「無意識に一番でかい奴へ合わせた」

「王権の復活が座面から」

「違う!」

「違うなら直す」とセレナ。

 ロロは肘掛けを抜ける差込式へする。

 安全帯を一本から三本へ分ける。

 脚、腰、胸。

 使わない帯は収納。

 解除輪を左右と足元へ。

 触れられない人向けに、声ではなく額で押せる大きな板も付ける。

「声なら早い」とハル。

「聞こえない人」とマオ。

「目で」

「見えない人」

「じゃあ」

「複数」

 客員席は、誰にでも合う万能椅子にならない。

 その場で部品を替えられる椅子になる。

「名前札」とセレナ。

 背もたれに、過去の客員航路士の名を刻む案があった。

 ティア。

 ミラ。

 ガンガ。

 ユノ。

 イヴァ。

 ソムナ。

 ニア。

 アムナ。

 マオは首を振る。

「座る人が、前の人の続きにされる」

「忘れる?」ハル。

「名は客室の航路札にある。席へ固定しない」

「じゃあ、空白」

「空白を『誰でも歓迎』にもしない」とエリア。「条件を聞けない時は、座らせないこともある」

「厳しい椅子」

「安全な椅子」

 背もたれには名を刻まない。

 代わりに、取り外せる一枚の札を付ける。

『現在の利用条件――未記入

 前の利用者の同意――不要

 次の利用者の同意――必要』

「前の人の同意、要らないの?」ハル。

「席を譲る権限を、前の利用者へ残さない」とセレナ。

「俺が船長でも?」

「船長の所有席ではありません」

「船長の席は」

「舵の横」

「舵輪ないけど」

「立って」

「景気が悪い!」

 ノクスは、改装開始から十三日間、船へ来なかった。

 捜索願は出さない。

 首輪もない。

 帰還命令もない。

 ハルは三日目に探しに行こうとした。

 アムナが止めた。

「行方を知りたい?」

「うん」

「危険か確認したい?」

「うん」

「戻ってほしい?」

「うん」

「三つ別」

「全部うん」

「危険確認だけ、匂い札を港へ」

「戻ってほしいは」

「本人に会ったら」

「会えなかったら」

「待つ期限」

「いつ」

「ハルが決める?」

「俺の気持ちの期限だから」

「うん」

「三日」

「もう過ぎた」

「じゃあ今日から三日」

「ずるい」

「保留延長」

「理由」

「寂しい」

「記録する?」

「非公開!」

 六日目、港から匂い札が戻る。

『生存。

 負傷なし。

 北の廃帆島に痕跡。

 同行個体あり。

 捕獲不要。』

 同行個体は、オルドだった。

 十三日目、ノクスは自分で帰る。

 口に青い種莢。

 二本の尾に、別々の島の泥。

 後ろにオルドはいない。

「おかえり」とハル。

 ノクスが首を傾ける。

 ハルは言い直す。

「今日は乗る?」

「ナァ」

「次も?」

「ノゥ」

「次は聞く」

「ナァ」

 ノクスは客員席へ行かない。

 船首のいつもの場所へ座る。

 いつもの場所だから所有物ではない。

 次に嫌なら、別の場所へ行く。

 青い種莢は、エリアの地図箱へ入れない。

 アムナの記録島へも入れない。

 ノクスが自分で甲板の土へ埋める。

「何が生える」とハル。

「本人に聞く?」アムナ。

 ノクスは鼻を鳴らす。

 答えない。

 改装完了記録の題名で、セレナとハルが争う。

「『世界を救った船、再び空へ』」

「却下」

「『最後の羅針盤、次の航海』」

「最後ではありません」

「最後っぽく」

「公文書へ感想は要りません」

「じゃあ何」

 セレナが読む。

『ゼロスター号・中央操舵系撤去および地域小帆八系統への分散改装

 第一回暫定監査

 反対意見五件、保留二件、未確認二十七件』

「売れない」

「売りません」

「読まれない」

「要約版を別に」

「題名」

『船は直ったが、完成していない』

 ハルは少し考える。

「採用」

 中央舵輪を外した甲板には、円い金属跡だけが残っていた。

 ロロが小帆の張力を測るため、工具で十二拍を刻む。

 一、二、三。

 止まる。

 四、五。

 また止まる。

「踊りにくい」とハル。

「誰が踊れと言った」とロロ。

「私」とエリア。

 月冠祭の夜、ケーキへ落ちて終わった舞踏。その夜から残っていた借りを、エリアは舵輪のない円の中央へ置く。

「いつか踊ってもらう、と言ったわ」

「踊り方、まだ知らない」

「知っている人が隣にいる」

「足を踏む」

「それは一歩と数えない」

 ハルは右手を出す。左肩を上げず、エリアの踵が痛まない幅だけを空ける。

 最初の半回転で、予告どおり足を踏んだ。

「止める?」

 以前なら、そのまま笑って続けた問いを、今は先に口にする。

「痛み二。続けられる。次は私の足ではなく、床の円を見て」

「地図を見て踊るの?」

「あなたは地図を見ないから、せめて足元を見て」

 十二拍の最後まで、二人は一回転だけ踊る。

 エリアが手を離す。

「借りは返した」

「一曲だけ?」

「一曲分だけ」

「次は」

「その時に聞いて」

 エリアは一拍置き、正確さを少しだけ捨てる。

「ただ、今の私は、あなたと踊りたかった」

「俺も」

 永遠の予約にはしない。

 それでも現在形だけは、空白へ逃がさなかった。

 その日の夕方、最初の乗船相談者が来る。

 地球側にいる親族へ手紙を渡したいという女性。

 自分は乗らない。

 名を公開しない。

 返事は欲しい。

 親族が受け取りを拒んだ場合、手紙を焼却してほしい。

 焼却の記録も公開しないでほしい。

「客員席へ」と港職員。

「乗らないって」とハル。

「最初の申請者なので、記念撮影だけでも」

「しない」と女性。

「広報が」

「しない」

 ハルは客員席を見る。

 空いている。

 空いているから、座らせたくなる。

 最初の客を作り、物語を始めたくなる。

「座らなくていい」と言う。

「手紙は」

「運べるか、条件を確認する。運べない時刻も先に伝える」

「あなたが読む?」

「読まない。受取人確認に必要な外書きだけ」

「返事を持ち帰る?」

「受取人が同意したら」

 女性は乗船を保留する。

 手紙だけを預ける判断も、翌日まで保留する。

 最初の客員席は、最初の相談日に埋まらない。

 その方が、この船には似合っていた。

【地球・神奈川県凪浜市/旧貨物埠頭/世界再設計から六十一日】

 往来路は、予定地点から三・七キロずれた。

 予定時刻より十一分遅れた。

 開通時間は、計算上四十二分。

 実際には三十九分十三秒。

 完成していない。

 だからナツミは、予定地点だけで待たなかった。

 軽トラック。

 黄色い腕時計。

 地図三枚。

 商店街の仲間二人。

 市の救急車一台。

 無記名の荷物を受け取らないための仮伝票。

 海上に細い光が開く。

 ゼロスター号の船首が、灰色の波を押し分けて出てくる。

 帆は以前と違う。

 八枚へ外した主帆は、地域ごとの小帆として張り直されている。

 船首の星形金具は、一本が空いたまま。

 客員席は見える。

 空。

 ハルが甲板から手を振る。

「母さん!」

 ナツミはすぐに振り返さない。

 靴音を一度聞いてから、埠頭の線まで歩く。

「凪野ハルさん」

 怒る時の敬語。

「はい」

「到着予定は」

「十六時二十分」

「現在」

「十六時三十一分」

「連絡は」

「十一分遅れるって、七分前に送った」

「受信は十六時二十七分」

「遅い」

「連絡したことは合格。到着前に届かなかったのは不合格」

「うん」

「帰ってきた、とは言わない」

「え」

「今回の滞在は三十九分。次の経路は未確定。『帰った』で全部済ませるな」

「じゃあ」

「到着した。会えた。次を相談する」

 ハルは埠頭へ降りる。

 一、二。

 三の前に、左肩を庇う。

 ナツミは抱きしめない。

 最初に、右肩と左肩を見る。

 歩き方。

 顔色。

 呼吸。

「左肩」

「二」

「嘘」

「三」

「診てもらう」

「時間」

「救急車を呼んだ」

「準備いいな」

「遅れる人を育てたので」

「ごめん」

「それは後。今は」

 ナツミはハルの赤いマフラーをつかむ。

 強く引く。

 ハルが一歩近づく。

 そこで、抱きしめる。

 短い。

 腰痛があるから、無理に持ち上げない。

 ハルも左肩を回さない。

「おかえり」とは言わない。

「会いたかった」と言う。

 ハルは答える。

「俺も」

 エリアが船から降りる。

 濃紺の三つ編み。

 淡緑の瞳。

 地球の重力へ両踵が痛み、最初の一歩で少し顔をしかめる。

 ナツミはそれを見る。

「エリアさん」

「はい」

「息子を危険へ連れた方?」

「互いに」

「正確」

「それと、止めた方でもあります」

「それは本人から聞く」

「はい」

 ナツミはエリアへ弁当箱を渡す。

「未成年なので、まず食べて」

「交渉では」

「食事と交渉を同じ条件にしない」

「第二原則」

「何それ」

「長い話です」

「三十九分しかない」

「では食べます」

 中身は薄い卵焼きと、カレー味の揚げパン。

 ハルが手を出す。

「あなたは肩を診てもらってから」

「俺の好物」

「知ってる」

「一個」

「診察後」

「厳しい!」

「遅れるなら連絡」

「それと関係ある?」

「ない。便利だから言った」

 エリアが、小さく笑う。

 ナツミはソウジについて聞かない。

 ハルも、先に美談を出さない。

「ソウジは生きてる」とだけ言う。

「知ってる。紙が来た」

「会う?」

「条件を書いて返した」

「怒ってる?」

「具体的に」

「え」

「八年分。失踪。説明なし。店の共同債務。ハルへの影響。英雄記事の拒否。別居。復縁は未定。怒りを一語へまとめない」

「うん」

「あなたが仲介しない」

「うん」

「会う時刻は、本人と決める」

「うん」

「あなたは息子。配達員じゃない」

 ハルの配達鞄へ手を置く。

 荷物を運ぶことと、家族の感情を運ぶことは違う。

「次の開通」とナツミ。

「ひと月後くらい。場所はずれる」

「くらい、では配送できない」

「七日前に範囲。二日前に時刻幅。開通六時間前に最終」

「遅れたら」

「連絡」

「連絡できなければ」

「待ち続けない。次の確認日を決める」

「合格」

 ナツミは黄色い腕時計を内側へ回す。

 三十九分は短い。

 短いから、全部を話さない。

 全部を話さないことを、また消えることにしない。

 ハルは肩を診てもらい、揚げパンを半分食べ、店の新しい共同配送計画を聞く。高校は仮入学のまま、最初の面談日だけを次の開通候補日に置き、通信課題を紙で持ち帰ることになった。往来路が開かなければ欠席になり、英雄扱いで免除はされない。

 エリアは地球の紙地図を三枚買う。

 同じ町なのに縮尺が違うことへ、嬉しそうに文句を言う。

 ゼロスター号が出る時、ナツミは箱を一つ載せる。

『宛先――ゼロスター号

 受取人――現在乗船者

 内容――輪ゴム、伝票、卵焼き

 返送条件――箱を再利用

 到着期限――次に会えた時』

「期限が曖昧」とエリア。

「会えた時、だから、会えなければ違反にしない」

「正確」

 ナツミは船を見送る。

 毎日、同じ席を空けて待たない。

 次の確認日を、黄色い腕時計へ入れる。

【地球とアステリアの境界航路/第六回試験航海/世界再設計から百八十三日】

 往来路は、月に一度ほど開く。

 ほど、である。

 二十八日で開く月。

 三十三日かかる月。

 地球側の到着点は、凪浜から十二キロずれることもある。

 アステリア側では、自由港、王都、逆潮のどこへ出るか、開通六時間前まで確定しない。

 便利ではない。

 だから、物流は多くない。

 人も一度に運べない。

 軍事侵攻には向かない。

 独占商売にも向かない。

 救急薬。

 手紙。

 小さな工具。

 種。

 写真。

 地図。

 夢記録は本人同意があるものだけ。

 名前は必要な範囲だけ。

 往来路は、完成扱いされていない。

 旅の始まりに羅針盤の蓋へ浮かんだ『世界の裏側へ』は、世界の外にある楽園の名ではなかった。表から見えない配管、保守路、記録層、墓、そこに暮らす人々――世界を裏から支えていた場所の総称だった。

 あの夜、一番下の星だけが青く灯ったのも、鍵を一つ所有した印ではない。最初の接続条件を、当事者が選び直して確認した印だった。

 裏側を通るたび、そこに暮らす者の条件を聞く。

 毎回、地域ごとの条件を刻む切符〈スプリット・パス〉を作る。

 地球側、アステリア側、船、利用者、未参加者の条件を確認する。

 誰かが反対したら、その範囲を外す。

 空席を埋めない。

 ゼロスター号の客員席は、今日も空である。

 過去の仲間を忘れたからではない。

 ティアは学院にいる。

 ミラは港会議で負けている。

 ガンガは春の水場を測っている。

 ユノは反対村で説明を受けている。

 イヴァは仮駅の時刻を組んでいる。

 ソムナは夢へ入らず話を聞いている。

 ニアは工具を外へ置き、聴取会へ入る。

 アムナは覚えない依頼を分けている。

 学院の公開会計では、ドラン・グランデが一銅貨の差を見つけた。家名ではなく数字を根拠にし、以前なら外していた眼鏡を、公聴会の間だけ掛けている。

 リディア・セレスは学院長権限へ失効日を付け、次の更新には学生監査の署名を要する案を自分から提出した。自分の権限で改革を守り続ける矛盾を、後任へ隠さない。

 ガラン・グランツは、規則を作った者も同じ監査を受ける文書へ署名した。過去の隠蔽署名は消さず、娘との和解欄も空白のまま、公の席で眼鏡を掛けた。

 フリードリヒ・ルーンベルグは、航路相だけが持っていた封鎖針を共同監査庫へ移した。地図を提出する時だけ、亡きマリエラの癖どおり、読む相手の向きへ回す。

 鏡砂環では、ピコが十二秒の非魔法記録と小工具を、時刻の違う鐘楼の間へ運んでいる。欠けた留め金を一つ盗み、ロロの請求書を開く音を再生した。帰還予定は、次の確認日まで未記入だった。

 それぞれの席には、それぞれの次の仕事がある。

 船の席を埋めるため、物語を終わらせる必要はない。

 客員席は、次の当事者が自分の条件で座れるよう空いている。

「進路、右!」

 ハルが叫ぶ。

「左」とエリア。

「俺から見て?」

「船から見て」

「どっち!」

「地球側の灰雲を背にして、王都側の青い裂け目へ三度」

「生活道具で言って!」

「卵焼き箱の反対!」

「分かった!」

「本当に?」

「たぶん!」

「たぶんで舵を切らない!」

「じゃあ、お願い!」

「具体的に」

「進路、言葉じゃなく指で!」

 エリアが右腕を伸ばす。

 ハルは左へ舵を切る。

「反対!」

「指の向きへ!」

「船首をその方向へ、だから舵は逆!」

「地球の車と同じ?」

「船!」

「最初からそう言って!」

 ロロが機関室から怒鳴る。

「進路間違い一回につき修理代!」

「数えてる?」

「この旅だけで七!」

「縁起いい!」

「費用に縁起を使うな!」

 カイルは半分だった木盾を、今は普通の荷台板として使っている。

 王太子の仕事ではないと言いながら、地球からの薬箱を左手で押さえる。

 セレナは到着予定と実際の差を記録する。

 アムナは受取人名の公開範囲を確認する。

 ノクスは船首で、地球とアステリアの二つの風を嗅ぐ。

 二本の尾は、同じ方向を向かない。

 ソウジは乗っていない。

 今日は境界聴取の日。

 アザルも乗っていない。

 午前の覚醒確認後、硬くないパンを選ぶ予定。

 オルドは遠い雲の間を、一個の生物として季節風へ乗っている。

 空は一つではない。

 北も一つではない。

「エリア」

「何」

「次、どっちへ帰る?」

「質問が曖昧」

「じゃあ、次の開通で、地球へ行く?」

「その時に決める」

「アステリアへ戻る?」

「その時に決める」

「一緒に?」

 エリアは未完成の地図を開く。

 中央は空白。

 端には、ナツミからもらった黄色い荷札。

 余白へ、新しい線が一本も確定していない。

「その時に聞いて」

「今、予約」

「予約は契約」

「契約前に救命」

「救命ではない」

「じゃあ」

「今は、一緒に航行する」

「次は」

「選び直す」

「うん」

 帰る道と戻る道を選び直す約束〈リルート〉

 永遠ではない。

 弱い。

 面倒。

 毎回、聞かなければならない。

 だから二人のどちらかが、相手の待つ理由になり続けない。

 ゼロスター号が境界の雲を抜ける。

 前方に星はない。

 地球の夜でもない。

 アステリアの星空でもない。

 二つの世界の間にある、何も目印のない薄明。

 ハルは無針羅針盤の蓋を、親指で三回弾く。

 一。

 二。

 三。

 針は出ない。

 代わりに、八つの指掛かりのうち、現在触れている指の方向へ、中央空白が淡く開く。

 所有者の方向ではない。

 北でもない。

 正解でもない。

 いま乗っている者たちが、条件を確認し、異議を残し、選び直した航路。

「左」とエリア。

「今度こそ?」

「今度こそ、暫定」

「暫定か!」

「嫌?」

「嫌じゃない!」

 ハルは舵を切る。

 客員席は空いたまま。

 ゼロスター号は、完成していない往来路へ進む。

 星がなくても、羅針盤は選んだ道を向いた。